SDGsとは?
持続可能な開発目標(SDGs)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。
南九州ミートハウスは、国連が提唱するこの「持続可能な開発目標」に賛同、「持続可能な社会の実現」に向けた事業展開が重要だと考えています。
当社はその事業特性を踏まえ、SDGsの目標の中から取り組むべき課題を抽出し、それらを解決すべく以下の目標達成について重点的かつ持続的に取り組んでいきます。
SDGs達成に向けた南九州ミートハウスの取り組み
〜私たちは食肉ロスを減少させます〜
世界中で深刻な問題となっているフードロス(食品ロス)
今、世界中で問題となっているフードロス。
後進国や発展途上国で貧困や食料不足で苦しむ人が多い一方で、先進国で廃棄されるフードロスは、世界で生産される食糧(年間約40億t)の約3分の1とされる13億tにものぼると言われています。
この問題は持続可能な開発目標(SDGs)の、世界を変えるための17の目標のうち「2. 飢餓ゼロ」「12.つくる責任 つかう責任」にも掲げられ、全世界で解決すべき問題となっています。
この日本においてもフードロスは深刻な問題となっており、2016年の年間食品廃棄物2,842万tのうち646万t(約23%)がフードロスとされています。
ちなみに日本のフードロス(まだ食べられるのに廃棄される食品)の中に、「生産調整」で捨てられるものは含まれていません。例えば大量に採れてしまったキャベツやレタスを潰した場合は「生産調整」とみなされ、フードロスの統計値には含まれません。あくまで「食品ロス」であって「フードロス」ではない。市場に出回る前に処分されている「規格外」な食糧が相当量あるという事です。
野菜や果物だけじゃない。規格外として廃棄される肉や魚。
規格外として廃棄されるのは野菜か果物だけではありません。肉や魚などの畜産物も「等外肉」と呼ばれ廃棄されています。
牛は畜産としての用をなさなくなった場合、「廃用牛」といわれ、生食用の食肉として適切でないとされ、通常は加工食品向けの肉となります。
出産をした母牛は「経産牛」と呼ばれ、未経産牛に比べて肉質が落ちるだけでなく、出産を繰り返すと仔牛の肉質まで影響すると言われています。6〜8産をする頃に、牛肉としての市場価値が下がりきる前に新しい母牛と入れ替えます。それを業界では「更新」と言い、それはすなわち「廃用」となり、母牛が食用に加工されることを意味します。
母牛が全国で50~60万頭いる中で、廃用となる母牛は少なくとも年間5〜10万頭ほど出ます。
豚も同じく、太った豚も痩せた豚も市場は受け入れてくれません。
市場では110キロから120キロの間で出荷され、適正水準に合わない豚は殺処分されます。
大きく太り過ぎた豚は「大貫豚」と呼ばれ、加工用のお肉として活用されます。
夏場に暑すぎて水ばかり飲んで太ってしまった豚や、逆にご飯を食べなくて痩せ細ってしまった豚。また、「生産調整」という理由で、頭数を間引くために処分される子豚など、人知れず処分されている豚は数多く存在します。
鶏は、廃鶏(はいけい)と言われ、歳をとって卵を産めなくなった親鳥は処分されます。
廃鶏となる鶏は肉質が硬いことから、業者に安価で取引され、主にミンチなどの加工食品とされます。
この様に食肉の多くが、市場に出回ることなく加工処理されているのが現状であり、その中には食肉としての価値があるにも関わらず、処分されているものも多く存在しています。
職人による食肉カット技術
一般では扱いにくい食肉でも、料理人などの手によって上手く調理される事で美味しい肉になるように、南九州ミートハウスでは職人の手によってカットし加工していきます。
柔らかくないから「食べられない」というワケではありません。
人の手によるカットの力、人の「ひと手間」で価値あるものに生まれ変わります。
南九州ミートハウスで取り扱う一部の食肉商品は、様々な理由で市場に出回らない規格外となった等外肉も取り扱っており、一般のお客様には扱いにくい「素材」を、ご家庭でも美味しく頂ける水準まで加工をして「商品」に変えて販売致します。
私たちは、職人の目で肉質を見極めます。
南九州ミートハウスは信頼する職人の確かな目利きで素材を選び、畜産動物の食肉ロスを抑えるだけでなく、どんなお肉でも美味しく食べてもらうために最大限の努力をします。
大地が育んだ恵みを価値あるものに。それが私たちの使命です。